相続で悩まれている方へ
「自分の死後のことを、元気なうちから考える」。
人によってはネガティブな話題に感じるかもしれませんが、実は、大変重要なテーマです。
相続は、心がけひとつで、「骨肉の争い」にも「プレゼント」にも変わり得ます。また、生前贈与を活用すれば、関係者の反応を直接見ることができますので、その後の状況もコントロールできるでしょう。金額の多寡ではなく、人の気持ちを扱うのが相続。ぜひ、思い立った段階で、ご相談ください。
このようなお心当たりはありませんか?
- 遺言の仕組みや手続きについて、詳しく知りたい
- 相続税や贈与税の相談も、弁護士にして良いのだろうか
- 実家と疎遠にしていたら、相続から外されてしまった
- 認知症の相続人がいる場合、話し合いに加えなくても構わないだろうか
- 遺産分割協議が、いつまでたっても終わらない
相続の前に知っておきたいこと
一般的な相続は、遺産分割協議を行い、法定相続人全員の合意を集めない限り、先に進めることができません。
反対する人が一人でもいると、停滞してしまうのです。しかし、法的に有効な「遺言」があれば、遺産分割協議を省略することができます。
このとき、「遺留分」という仕組みにご注意ください。法定相続人には、一定の遺産を受け取る権利が保障されています。遺言よりも強い権利ですので、相続から外したり、極端に少ない額を指定したりすると、「遺留分減殺請求」を起こされかねません。
相続が始まったら
人の確定
遺産分割は、遺言書のある場合を除き、法定相続人全員との協議が必要です。疎遠で付き合いのなかった方、海外へ住まれた方なども含まれます。弁護士なら、戸籍調査や関係者への聞き取りなどを通じて、連絡先を確認することが可能です。
遺産の確定
相続時に抜け漏れが生じ、後から遺産のあることが判明した場合は、新しい遺産分についての協議をやり直します。このようなことが起きないよう、財産目録の洗い出しを、徹底的に行っておきましょう。
評価の確定
不動産の相続税を算出するには「相続税評価額」を用いますが、遺産としての額面は実際の取引価格である「時価」で評価します。この区別ができていないと、遺産分割内容に偏りが起きかねませんので、ご注意ください。美術品・有価証券などの適正な評価もお任せいただけます。
成年後見制度と信託
認知症対策として有効なのが、本人のサポートを行ってくれる成年後見制度の活用です。「法定後見制度」を利用すれば、その人選は裁判所が行ってくれます。
ただし、中立・公正が望める反面、他人が家庭に踏み込んでくる側面も無視できません。気にかかるようでしたら、ご自身が元気なうちからサポート役を決めておく「任意後見制度」や、「信託」のような個人契約をご検討ください。人選は任意に行えます。
相続を弁護士に依頼するメリットとタイミングとは
メリットとしては、もっともスムーズな相続が行えること。タイミングは、まさに思いついた「いま」です。
お子さんの側から親に対して「相続を考えてほしい」とは、なかなか言いづらいところがあるでしょう。遺言書はいつでも作成可能で、何度でも書き換えることができます。
お子さんが新たに産まれたり、マイホームを購入したり、人生の大きな節目を迎えるたびに、その都度見直しをしてみても良いのではないでしょうか。